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Re: 『隣人愛と自己愛について』

 投稿者:大田俊寛  投稿日:2011年12月12日(月)00時27分54秒
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  高橋英利様
書き込みを有難うございます。私は全然「先生」などではなく、ただの「ひきこもり」に過ぎませんので、どうぞ大田さんとお呼びいただければ幸いです。

「隣人愛と自己愛」について、何か適切な返答をしたいと思い、色々と考えあぐねたのですが、結果として何も思い付きませんでした。「愛」という概念が「自己愛」の延長線上にあり、ナルキッソスの神話に描かれているように、そこに自己と他者の溶融や混同という危険性が潜んでいることを指摘したのは、精神分析の(あるいはグノーシス主義の)鋭利な洞察の一つだと思います。私もまた、愛という概念に、魅力よりも危うさを感じ取ってしまう人間の一人なのかもしれません。

かつて私が好んで読んでいた作家の一人に、カート・ヴォネガットという人物がいます。彼もまた、愛という概念を敬遠する人間の一人であり、うろ覚えなのですが、「愛を少し減らし、その分思いやりを少し増やせば、世界は今より少し良くなる」という趣旨の発言があったと記憶しています。「愛」という概念に自他の混同の危険性が潜んでいるのに対して、「思いやり」というのは、自己と他者があくまで別の人間であること、「自分を愛するように隣人を愛する」ことができるかどうか分からないことを前提とした上で、相手のことを少し気に掛ける、という行為なのだと思います。『スラップスティック』という小説などとても面白かったので、機会があればぜひ読んでみて下さい。

http://gnosticthinking.nobody.jp/

 
 
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